マグルの血

湾岸署婦警物語 初夏の交通安全スペシャルのマグルの血のレビュー・感想・評価

3.4
湾岸署交通課に配属された新人婦警の話。

TVerより。
踊る大捜査線のスピンオフ的特番です。TVerで鑑賞なんで時系列がわからん。青島はLA出張中にて不在。レギュラーメンバーは概ね出演ですが、本作は交通課がメインになります。

主人公篠原は湾岸署交通課に配属された新人警官。父親が警察官で、いつか刑事になることを夢見る若き女性。
配属された交通課で憧れの警察官ライフが待っていると思いきや、ゴリゴリのお局気質である指導担当の桑原による厳しい指導の日々が待っていた。
規律を重んじることの大切さを説く桑原との日々に疑問を思いつつ、なんとか食らいつきながら交通課の仕事に励む篠原。
自分の信念、憧れた警察官とは一体なんなのか。いくつかの事件に巻き込まれる中で少しずつ篠原は成長していく。


簡単めな感想でいいですかね。メインキャストはちょい役であくまで交通課周囲にフォーカスされています。本編で光の当たらなかったキャストもなかなかに個性的。踊る~シリーズ特有のテンポ感も健在にて気軽に鑑賞できる作品となっていました。

しかし、主要のキャストの雰囲気がなんかちょっと違う?違和感を感じてしまいました。どうやら脚本家が変わっているみたいで、それが微妙に解釈違いのような原因を引き起こしてるんでしょうか。
私の先入観が原因なのかわかりませんが、それが妙にひっかかってしまいました。
あと、ストーリー自体が本編と比べると若干見劣りするかなというのが正直な印象。悪くないんですが、レギュラーシーズンの各話1本毎の方が正直面白いというか、身を乗り出すほどの面白さを感じられない。というのもそれだけ、湾岸署の刑事課に愛着が沸いている証拠なのかもとも思いました。

それと、踊る~シリーズ特有の「アナログとデジタルの世代間のせめぎあい」や「本店と支店との綱引き」みたいなものが無かったのも物足りなさの原因の一つ。最新のガジェットや近未来的捜査の出現はなし。捜査本部も出てくるけど、そもそも交通課がメインなのでいつものようなゴタゴタもないので、シンプルに波がない。
「民事不介入」について取り上げている点が強みではあるので、感情論や倫理観に関して試される内容ではあります。が、本シリーズの持ち味がそこまで活かされていない印象なので、期待値が高い分つまんなくはないけどとても面白かったとも言えないかな。

ただ、青島や室井、和久さんなんかもちゃんとほんの少しでも出てきてくれてる点は良かったです。その辺のチームワークの強さというか、そういう面白いもん作りたい精神が見えるのは非常に嬉しい。劇場版含め、作品それぞれの世界観が地続きで繋がっていると確信できるので、すっ飛ばしていい作品ではないと断言できます。

あとは主演の内田有紀。ずっとクオリティが落ちない。昔と今と全然変わってない。なんでだ。吸血鬼なのか?
マグルの血

マグルの血