明蘭~才媛の春~の65の情報・感想・評価

エピソード65
第65話
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tanzi

tanzi

同じ家に暮らしてきた家族といえど、同じ世界に生きてるとは限らない。 罰の重さに恐れおののき泣きじゃくる若弗。 そんな奥様を励まし前を向かせる腹心の劉さん。王家から着いてきた彼女はどう言えば若弗の気持ちを持ち直せるか熟知してる。 こんな腹心がいたらと憧れてしまうけど、一方で若弗に一生を捧げる人生ってどんなだろうとも思う。 出産が済んでから母を出立させられないかと頼む身重の如蘭は母の罪を実感できてない様子。 そして丹橘をお嫁に送り出した後、長女華蘭とともに「屋敷内で結婚させればいいのに」 と簡単に言えてしまうところが苦労してきた明蘭との違いを鮮明にする。 ずっと続いていた緊張感と殺伐さに清涼剤のように挟まれたこの丹橘のお嫁入り、そして長楓の子煩悩ぶり。 墨蘭は相変わらずだったけど、長楓は元々穏やかな人柄で他と競ったりするのが好きじゃない子だったりしたのかな。 母の末路も薄々真実に気がついてそうやん。 母と妹の並外れた向上心に煽られ、実はずっと重荷だったとすれば納得のゆくあの表情。 そしてそして、今回はこのドラマを夢中になって観た人たちにとっておそらく一番印象に残っただろうシーンがある。 白い碁石。 盛家の危機に明蘭の本質をやっと知り父親としては歩み寄ろうとした会話のつもりだったのだろうが、結果娘が自分をどう見ているか本心を聞くことになってしまった盛紘。 「あえて言わなくていい話なのに、なぜ言わせるのです」 明蘭は、父に期待することなどない。もうそんな時期はとっくの昔に過ぎた。 娘が出ていったあと、ふと目にしたもの。 机の足元に白い碁石がひとつ。 彼は落ちた碁石を拾おうとするけど、楽に拾えるはずの机の向こうには回り込まず座ったままで手を伸ばす。 パチッ。指で弾いてしまった碁石はより遠くへ。 回り込む、それすら面倒なのが盛紘という父親で、まさに明蘭への接し方そのもの。 あの涙は後悔なのか自己憐憫か。 碁石を拾う、たったこれだけのことに父娘の全てを凝縮させたこのシークエンスに唸らずにいられない。
LIMONE

LIMONE

このコメントはネタバレを含みます

明蘭に「お前は以前からそーゆー奴だった」と年長風を吹かせるも「お前もな」と100倍返しされ、来し方の己の不甲斐なさを突き付けられて泣き崩れる盛紘。この時の碁石の使い方、上手いなー。こーゆーシーンを時々入れてくるんだよねー。ホント良くできた作品だ。
らき

らき

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