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ピノキオのsnowbirdのネタバレレビュー・内容・結末

ピノキオ(2016年製作のドラマ)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

エンタメ性◎、メッセージ性〇、メッセージへの共感度△、演出・音楽△、イケメン度△

面白いけど深く共感できるメッセージ性を求めていたので、期待したほどではなかった。
【テーマ・価値観】全体を通して性善説で独善的な価値観だが、一貫性はある。
<個人的な考え>
・良い報道と悪い報道、があるのではなくて、報道で得をする人と損をする人がいるだけだと思う。
・ヒロインが求めていたように、謝罪をさせることに意味があるのか?悪いと思わない感性を他者が変えることはできない。
・特定の黒幕による癒着や不正が元凶という単純な構図ではなくて、人間の独りよがりな正義感や好奇心がメディアを通じた報道被害につながる

<よかったところ>
【配役】
・子役のナムダルム至高。利発さ・繊細さ・美しさを兼ね備え、見る者を感情移入させる。イナの子役もぴったりでかわいかった。
【キャラクター】
・主人公カップルは人物像が魅力的で共感できる
・おじいちゃんとダルポの絆に涙

<いまいちなところ>
【ストーリー展開】
・いかにもドラマな劇的な展開、不自然な偶然多発、狭くて濃すぎる人間関係、大袈裟な演技で社会派だけどリアリティ重視というよりファンタジーもかなり入っている路線。
・ピノキオという架空の嘘がつけない障害の設定は無理矢理で入り込めず。
【演出、音楽、ファッション】
・ダサいのは古いから仕方ない。
・「メディアと真実」という社会派テーマを扱う割に雰囲気は軽めで若者向け。

【キャラクター】人物描写が甘い
・ソンチャオクが極端にインパクト重視な報道をしようとする動機や、娘に全く関心がないこと、そして終盤はパク会長を告発しようと心変わりしたことについて、もっと彼女の人となりが分かる描写がほしかった。一貫してサイコパスとして描かれてもよかったのに、中途半端。
・パク会長もよく分からない。前半ヒマな資産家夫人かと思いきや、後半腹黒い実業家にキャラ変。夫もほかの子どもも描かれていないのに、ポムジョを甘やかし、家業の手伝いもさせず好き放題させているのが謎。一方で、メディアを利用して儲けるのも、高額な商品を売るのも全然悪くない。窃盗も犯罪だし、見逃してやる道義もない。
・ポムジョが13年間イナから母親宛のメールを読んでいたのはキモいし不自然。身代わりに自首するという自己犠牲的な母への愛は現実味に欠ける。
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