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ペンションメッツァのslowのレビュー・感想・評価

ペンションメッツァ(2021年製作のドラマ)
5.0
空を飛ぶ猫追いかけたまま、あの人はもう戻らなかった。

『すいか』から始まったであろうこのシリーズ。その集大成のような、ちょっと鑑賞後には感慨深さもあった(きっと続いていくとは思う)。映画へと舞台を移して荻上直子監督が。そして、最近では松本佳奈監督がそれを引き継ぎ作品の多くを手掛けている。実は松本監督のそれらの作品が自分にはいまいち嵌らなかったのだけれど、本作は思いのほかすんなりと染み入り、数日経っても、ひと月経っても、心に残るものだった。これは好き。最小限のキャストで物語られていくこのスタイルがとても自分には合っていたのだと思う。今回もタッグを組む小林聡美ともたいまさこと大貫妙子の三点倒立は、バランスも姿勢も良く、また三点倒立というトリッキーな表現が似合ってしまう(と勝手に思っている)のも、このシリーズの不思議な魅力のひとつ。一話が短いので、ちょっとした合間に観られるのも嬉しい。もう引き継がれて来たあの雰囲気はまんまなので、それが好きな方であれば、これもしっくり来ると思う。
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