二瓶ちゃん

夢みる小学校の二瓶ちゃんのレビュー・感想・評価

夢みる小学校(2021年製作の映画)
3.5
自主上映会の存在を知った知り合いに導かれるままに鑑賞。

なんか、今の社会が歪んでる理由がわかった。当たり前をこうやって疑うことが大切なんだなぁと思った。

法的根拠が一切ない慣例に従っているものがこんなに多いとは知らなかったし、こんなに自由に教育が行えるのだとは知らなかった。

尾木ママ久々に見たわ。教育って誰でも経験しているから、誰でも語りたがるものであるっていう言葉を思い返した。正直評論家気取りで現場を見ずにいうだけの人たちは簡単でいいと思う。もっと現場の先生の話を聞いてみたかった。

日本の保守的な教育に釘を刺すような映画はあるが、そういう意味であまり中立的とは言えないと思う。一体今の公教育について、どのような長所があるのか、という視点が欠落し、革新的な教育を一方的に称揚している。

上映会の会場に来ている人たちの雰囲気がなんだか、確固たる思想を持っている人たちって感じで怖かった。

取り上げる題材がドキュメンタリー映画の評価に直接つながるのではなく、撮り方やその見せ方かなと感じた。安いユーチューバーみたいなテロップはちょっと好きになれなかった。

自主上映される映画のクオリティって、本当に玉石混交で、当たり外れがあるんだなぁと思った。

本作をしっかりとした劇場で鑑賞できたら、良質な音響設備も含めて、客席の様子も含めて、評価は変わっていたかも。ということでこの評価。

あと現行の公教育で育ってきた自分としては、真っ向から今までの自分を否定された気分にもなり、自己肯定感が下がった。ウケる。

文科省推薦って、この映画を薦める文科省ってどうなんだろう。やっぱり現状の教育に不満があるのか、もしくは推薦枠を受け取るのは簡単な審査なのか。

ナレーションは良い。ブルーハーツはもっと良い。しかし、エンディングの味わいだけで評価をしてはいけなかった映画かも。内容はまぁ間違っていないんです。