このレビューはネタバレを含みます
くだらない感想は先に言います。大地真央のおかげで途中アイフルがよぎった。そこに愛はあるんか。
毒親の話かと思っていたら全くそんなことはなく、母性を持てなかった女性とごくありきたりな娘の、すれ違いの話。
これはぜひある程度の年齢になった親子で見てほしい。
実際、母と見に行ったけど、肩入れする人物や感想が全く違う。私はどうしても愛してくれない母親にしか見えなかったけど、うちの母的にはただただ真面目である意味1番純粋な人に見えたらしい。
ある意味、ジェンダー観を試される作品でもあり、見た後に「母親とは」「女とは」という問いにひとつの(あくまで一つの)納得がいく答えを見出せる。
「女には2種類ある。娘でいたい女もいる」というセリフが終盤に出てくるけど、私は確実に自ずと母性が出てくるタイプではないので少し救われた気すらする。
あと、お爺ちゃんという立場の人が全く出てこないのも特徴的。父親(夫)も出てきはするが、物語のアクセントにも足りないレベルで存在感が薄い。ひたすら母と娘の世界の話。
そして母親的には「慎ましやかで品の良い暮らし」のつもりで描かれているけど、実際は「夜は父親が咥えタバコでソファーに寝そべり競馬新聞を眺めてる」と記憶されてるというね…