「この世に偶然なんてない
あるのは必然だけ 」
強烈なまでの色彩美あふれる蜷川実花ワールド。美男美女のキャスト、しだれ藤の中に佇む"店"、怪しくも美しい装飾品。あれもこれも美しく眼
福。でも、ただそれだけ...。『Diner』の時も思ったけど蜷川さんの映画ってビジュアルは完璧なんだけど脚本がいまいちなんだよなー。
『xxxHOLiC』は大好きな漫画。実写ドラマも見ててキャストもストーリーも結構良くて好きだったから、ドラマとどうしても比べてしまい評価が厳しくなっちゃう💦いくら映画の尺の都合と言ってもあのラストまで行っちゃうのは無理があるのでは...。『xxxHOLiC』は四月一日が怪異の度々に、侑子さんの導きや百目鬼・ひまわりちゃんといった周囲との関わりの積み重ねのうえで映画のラストの状態になる。漫画を知っている身からすると漫画の序盤のシーンをやっていたのに、バッサリと中盤をカットされラストシーンに飛んだので目が点になりました。
四月一日と百目鬼の関係の距離感とか会話が好きなんだけど、映画ではほぼそれが感じられなかったのも残念。平時は天然煽りな百目鬼に噛みつく四月一日のじゃれ合いと、有事には四月一日を守り支えてくれる百目鬼が見たかったな。ラストではその片鱗もみえたけど、積極的に関わりのあったひまわりちゃんならまだしも、ほぼ会話のない百目鬼といつその関係値を築く時間があったんだろうと違和感しかなかったです。
座敷童ちゃん可愛い〜💓四月一日にチョコをあげるバレンタインのお話は漫画でも好きなエピソード。映画ではワンカットしかなかったけど、私の映画版ホリックのハイライトはここです。スコアの★0.5はこのシーン。残り★1は蜷川さんの極彩色の映像美へ。
