とらキチ

ささやかな物語 -Kutty Storyのとらキチのレビュー・感想・評価

ささやかな物語 -Kutty Story(2021年製作の映画)
3.8
第3回インド大映画祭④
短編ロマンスドラマ4本のオムニバス。
インド映画で短編、オムニバスは初体験。
1本目
“男女の間で純粋な友情は成立するのか?”
序盤、中年男性が学生時代の思い出を友人(オッさん)に語る体で回想シーンと現代を行き来するのだが、たまに美しい思い出シーンからカットバックでオッさんに還ってきたりして「オイッ!」とツッコミたくなる事が多々あった。ビミョーな関係性の2人、男性の方は過去と現代、違う役者が演じていたのだが、女性は同じ人がどちらも演じていた。1990年代に学生だった設定なので、20代から40代!どちらも違和感ないのがある意味恐ろしい💦男性の方も結構似てて、ちょっと笑えた。
とある決定的な出来事があって、学校を卒業してからは互いに違う道を歩んできた2人、40代となって再会するのだが…
2本目
“望まぬ妊娠をしてしまった女子大生、彼女の選択は…”
コレは辛い展開。無責任な相手の男、そして世間体から実家にも連絡できずに孤立してしまう中、彼女の下した選択。イヤイヤイヤ!そんなのあり得ないでしょ!って展開。輪廻的雰囲気を出して、なんとなく落ち着いた“風”になるが、観てるコチラはずっとモヤモヤ状態。彼女のルームメイトの存在が話しのポイントなんですけど「あんた勝手にそんな事していいの?」とツッコまずにはいられない。
ここまでの2本は、韓国ドラマを見ているような気分でした😅
3本目
“オンラインゲームで知り合った男女のアバターの恋の行方”
どこかで聞いた事あるようなプロット😅ほとんどがゲーム内の画面で進んでいく。ゲームを始めたばかりでレベルの低い男性キャラを経験値を積んだ女性キャラが助けてゲームを進めるうちに恋が芽生えるのだが…。
ラストの展開も感動するけど、どこかで聞いた事あるような感じ。まぁ王道パターンですな。
4本目
“VSP(ヴィジャイ・セードゥパティ)🐻”(笑)
すいません。この話難解で私、全然わからなかったです💦
観ていてなんとなく感じ取ったところからすると、コロナ禍で家から出る事すら出来なくなった世の中で、幸せに見える夫婦には互いに隠していたことがあって…って感じのあらすじでしょうか。
基本的にVSP🐻の喜怒哀楽の一人芝居を観る、みたいな作品。もちろん奥さんや家族とかの相手役は居るのですが。コロナ禍で外に出れずにどんどん鬱屈していく様をVSP🐻が上手く演じていました。全世界のVSP🐻好きな方には堪らないと思います(笑)
普段インド映画ってこれ以上ないほどに説明過多ですが、今作はそれぞれ約30分と尺が決まっているので、そこらへんの説明を省いてどんどんストーリーを進めていくという、元々の私好みな展開で良かったです。インド映画のストーリーテリングの巧さを感じる事が出来ました。VSP🐻が良かったのはもちろんだけど、個人的には言いたいことがあるけど1本目が1番好きかな、って感じです。
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