とらキチ

ビニールハウスのとらキチのレビュー・感想・評価

ビニールハウス(2022年製作の映画)
3.8
貧困のためビニールハウスに暮らす訪問介護士。少年院にいる息子と再び新居で暮らすために懸命に働いていたのだが…
韓国らしいというか、実にジメジメとした救いの無い物語。どうにも抜け出せない負のスパイラルに嵌っていく様子を観ていると、コチラもドンドン気が重くなる。
ビニールハウスに象徴される“貧困”や“孤独”といった社会問題そのものというよりも、それらによって歪められた人間というものの“業”そして“因果応報”を描いていたように思った。正直ツッコミどころが満載だったし、もしコレが邦画だったらとても観ていられなかっただろうけど、今回ちゃんと観れたのは外国作品だという“他人事感”と薄幸ながら艶っぽく美しい主演なキム・ソヒョンのお芝居によるところが大きかったと思う。特にあのラストカットの表情は圧巻だった。
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