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チェリまほ THE MOVIE 30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしいのturuのネタバレレビュー・内容・結末

2.7

このレビューはネタバレを含みます

原作は未読。ドラマ版は素晴らしかったです。ですがドラマの良さのキモである「心理描写の丁寧さ」「コメディ要素」がだいぶ希薄になってました。
雨に濡れた黒沢が思いを吐き出すところとか、安達が会社で同性愛を跳ね返すために頑張ろうとする下りはすごく好きでした。
転勤先の鹿児島では特に人間関係を築く描写もなく、ただ労働がキツかったくらいの感じ。あとは家族に紹介し合い、結果的に受け入れられ、突然結婚式をあげたと思ったら客の中にいつの間にか会社の先輩と上司も混ざっててびっくりしました。そこもカムアウトしてたんかい。

チェリまほは優しい人しか出てこないファンタジーだと思ってました。
ラストの手をつないで人なかを歩くシーンで、一瞬すれ違う女性二人にコソコソ言われるような描写があったように思うのですが(記憶違いかもしれません)そういったリアルは「窮鼠〜」とか「何食べ」のような現実と地続きな世界観のものだと思います。ただこの映画の中で一番エモーショナルなシーンだとも思いました。「大切な人たち」以外もたくさんいる世界に堂々と踏み出していく、たった二人の小さな背中。

ストレートなラブコメか社会問題提起ものなのか、どっちかに振り切った方がよかったような。とはいえキラキラした綺麗な男性のわちゃわちゃは大変に目の保養になりました。
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