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泳ぐひとのturuのレビュー・感想・評価

泳ぐひと(1968年製作の映画)
3.8
人んちのプールをひたすら泳いで渡る映画、というだけの知識でぼんやり記憶していたのが、アマプラで100円になっていて視聴。
こんな映画だったとは!60年代のアメリカ白人男性の勝手な万能感が敗北する話でした。

序盤は壮年のバート・ランカスターのエネルギッシュな肉体に圧倒されるも、徐々に周囲の反応の歪さが綻び出してきて、世界観が歪んでくるのが気持ち悪くて良かったです。
なんせ海パン一つで靴も履かずに他人のプールを泳いでは走り、歩き、泳ぎ、家の人々と会話する、の繰り返しで、すごく変な映画でした。本人だけは悪意なく突っ走るけど周りはまあまあ迷惑、っていうのがあるある。八方美人で勝手なおっさんだったなあ。

アメリカン・ニューシネマのくくりらしいけど、詳細は不明ながらも自業自得っぽい終わり方なので、その分類はなんかピンとこなかったです。原作も読んでみたくなりました。
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