ボテロって変わった画家だなぁ。「デブ」と言うより全てが「丸」くて「ふくよか」。
今日は映画『フェルナンド・ボテロ 豊満な人生』を見てから「ボテロ展 ふくよかな魔法」で実物を鑑賞と、ボテロの日。
「モナリザ」を丸々と太った女性にして描いてみたり、ベラスケスやルーベンスの名画をモチーフにみんな丸々と太った人物にして描き変えたり、ボテロの絵はとにかく楽しい。
批判する人は「あんなのはマンガだ」というけれど、美術館で子供たちがボテロの絵を見てニコニコしてるのを見ると、無垢なものを幸せにするチカラがこの絵にはあるのだ、と感じさせられる。
ほんと、全ての絵がプラスサイズの女性を描いてるから、ボテロがデブ専か(?)と言えば、奥さんはスマートな美人だからそういうわけじゃない。
ボテロの描く絵は全てが大きく丸くなる。キャンバスいっぱいに描かれた巨大な「梨」のインパクトのでかいこと!
それでいて、ボテロ自身はイイ男なんだ。映画を見ている間「ゲイリー・オールドマンじゃん!」ってずっと思ってた。若い頃なんて超イケメン!
ボテロの絵には多幸感を得ることができる作品が多いが、最高傑作と言われる息子を描いた作品が、実は最愛の息子を亡くした後に描かれたものであったり、
ボテロの絵には珍しく、人々が血を流し拷問されている絵を描いたものが、イラクのアブグレイブ刑務所での米兵による暴行虐待事件を描いたものであったりと、絵の裏側も紹介され、作品の理解が深まる。
若い頃はこの作風が評価されず辛い時期もあったことも紹介されるが、本作は今年90歳のボテロ本人と、ボテロの子供たちのインタビューを中心にした幸せなドキュメンタリー。
映画鑑賞後、美術展でホンモノのふくよかなモナリザを見て、その魅力をリアルに実感。ボテロの日、楽しかった〜😊