KITAYUMASSACRE

RRRのKITAYUMASSACREのレビュー・感想・評価

RRR(2022年製作の映画)
4.9
凄まじい面白さの映画....!!!
本作はSSラージャマウリの過去作同様、3時間全編にわたって荒唐無稽なド派手アクションが繰り広げられるが、決して雑ではない。
少年漫画(※偏見です)のように力技でごり押して状況を打開するシーンはほとんどなく、使われるのは作戦を立てる知力と戦術のテクニックだ。
「作戦と技術を駆使して状況を打開するアクション」と言葉で言うのは簡単だが、そんな場面を作るには単なる撃ち合いや殴り合いよりも緻密な映画作りが求められる。なにせ観客に状況や作戦を把握させなければならず、「説明」が必要になるからだ。
しかし「説明」を言葉に頼ったり、「説明」のためだけのシーンを入れてしまうと映画としての画の魅力が無くなってしまう。画を魅力的にさせつつ、観客にうまいこと状況を説明するのは長いキャリアを積んだ監督でも非常に難易度の高い事だ。
それをこのRRRでは3時間の間、完璧な形で何度も何度もやってみせる。しかも今まで見たことないようなフレッシュなアクションとともに。
序盤の放棄する大勢の群衆VSラーマの場面は非常に衝撃的だ。大勢の人間に滅多打ちにされる混乱しまくった状況をラーマが打開していく様子を全く観客を混乱させずに見せる。ラーマの強さにも驚愕するし、映画の見せ方のうまさにも驚愕する。最近のCG満載のハリウッドアクション映画のラストシーンよりも100倍整頓されている。
最終的にハッピーエンドがそれでいいの?と思うところもなくはないが、アクション映画としてはマッドマックス並の大傑作だと思う。
(その後のインドの暴力を伴わない革命のことを考えると色々エクスキューズ出来るところはあるかなあと思う)
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