柊

百花の柊のレビュー・感想・評価

百花(2022年製作の映画)
2.4
原作既読。
川村元気の小説は、ちょっと苦手。綺麗にまとめようとしてここ感動する所ですよが押し付けがましい。ただ認知症になっていく過程は結構リアルで身につまされる。私も一人娘に迷惑はかけたくないなぁ。とは言ってもなってしまうと意思疎通は難しいよね。
なんて思いながら鑑賞。

結果、退屈の極み。邦画の悪い所が全部詰まってる。
とりあえず夜、家の中で人を探すなら電気つけようよ。全体的にスクリーンが暗くて、判別できたのは主役の家族とその奥さんくらい。まぁあれだけ前宣伝してるから顔見えなくてもわかるけどね。
これって,菅田将暉も長澤まさみも出る意義あったのかな?まるで二人である必要性が全くわからない。原作読んでなければ、2人がどんな職業でどんな仕事してるのかさえ不明なのではないかな。自宅で年末テレビつけるとクラシックコンサート映像が流れていたけどそれすら2人の関わっている仕事が曖昧だから効果無し。
他は使い捨て。北村有起哉なんてシルエットのみ。笑
岡山天音もそこそこ分かるくらい。長塚圭史どこだった?てなもんです。

そして極め付けは、浅葉さんが永瀬正敏。え?びっくりですわ。キャスティングディレクターだれ?ピアノ教室から漏れる音を聴いて習いに来るような若きインテリは永瀬正敏ではない。それも百合子さんより10歳以上下のはず。確かに原田美枝子と永瀬正敏,実年齢ではそのくらい開きはあるのかもだけど…なんて言うかね世間ずれしていない若きインテリだと思うんだよね。百合子さんが少女のように恋をしていずみを置き去りにして駆け落ちする相手は。
じゃあ誰なら?と言われると…うーんハセヒロみたいな雰囲気で若い人?それを探すのがキャスティングディレクターでしょ。
元々百合子さんが未婚でいずみを産んだ事もはっきりと知らせてない。そのせいで父母とも断絶。その上での駆け落ち。日記で知る母の赤裸々な駆け落ち時代の記録。
それらを含めて忘れていく母と初めて知っていくいずみの対比。過去の傷を忘れられないいずみが忘れていく母に優しくできない葛藤。そういった描写が雑。

時間軸があっちこっち飛んで分かりにくい上に,詳しくは小説読めみたいな展開。この監督の映画はやっぱり苦手。

原田美枝子も妙に生々しい感じて,ちょっと気持ち悪い。変な親子だからと言われていたけど、いずみと浅葉さんを混同しているような表現で、それ必要?って思ってしまった。

どこかいい所探そうと思うけど、最後まで無かったな。
柊