味噌のカツオ

こころの通訳者たち~what a wonderful world~の味噌のカツオのレビュー・感想・評価

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ちょっと気になって…詳細をあまり入れずに見に行きまして。
実際に上映が始まってから、シチュエーションを飲み込むのに、ちょっと時間を要したといいますか(苦笑)

一旦おさらいすると、聴覚障がい者も楽しめるようにした舞台のドキュメンタリー映画を、視覚障がい者に届けるべき音声ガイドをつけようとするドキュメンタリー。

舞台上の演者がセリフを話しているのと同時に、手話通訳者がどんな動きで何を伝えているのかを 音声ガイド化しなくてはならないという二重構造(!?)。

制作過程については割愛しますが、実際に完成した作品の一部分を見ての印象は、正直わけわからない。言うなれば情報量が多くて…なのですが。これはあくまで、わたくしの感想。
一方、実際の視覚障がい者のみなさんは、このデキに大満足の様子で。

これ当然のことですが、わたくしは映像を見ながらその音声聞いてたら、情報過多になってしまいます。
しかし視覚障がい者の方々は普段から、音声で多くの情報を得ているので。それだけ多様な音声情報であっても、しっかりと整理して受け止めることができるんですよね。

作中でも語られていますが、健常者が目を閉じてそれらを聴くのと、視覚障がい者がそれらを聴くのとでは、情報処理能力が違うという状況もあると。
そういう現実を思い知ったわけであります。

そんな「シネマ・チュプキ・タバタ」の取り組み、チョイチョイ耳にすることはありましたが、ホントに素晴らしく思うわけで。
そしてもう一点。

この「~タバタ」ができて、そうしたお客さんが増えることで、近隣の飲食店なんかも客が増えたという話があったり。さらには「街が優しくなった」という声には心洗われる思いでした。
本当は、そうした施設があろうがなかろうが、誰にでも優しい社会であるべきなんだけどね。
味噌のカツオ

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