BROOK

屋根裏のラジャーのBROOKのレビュー・感想・評価

屋根裏のラジャー(2023年製作の映画)
4.0
鑑賞日:2023年12月15日
パンフレット:880円


忘れないこと、守ること、泣かないこと――!


原作未読。

うんうん、良かった~♪
個人的には同日公開のD社のアニメよりも面白かったです!

なんというのかな…
子供から大人になると”忘れてしまうもの”をテーマにしていて、
子供ながらにも”いろいろと”考えているという、大人になって、それが解る、、、みたいな感じの作品だったと思います。

なので、子供より大人の方が楽しめるかもしれない。


映画は、イマジナリの世界でラジャーと創造主のアマンダが冒険を繰り広げているシーンから始まります。

アマンダが創造したラジャーは彼女自身にしか見えておらず。


友人のジュリアと別れて、バスで下校するアマンダ。
家は本屋を営んでいるが、その日は閉店当日で…

アマンダは部屋でラジャーとともに空想の世界へ。

本屋にミスター・バンティングを名乗る男が子供の調査をおこなっていると言い、やって来る。
バンティングの傍にもイマジナリの少女がおり…アマンダとラジャーは恐れる。


母のリジーが仕事の面接でいない時、再びバンティングと少女が現れ、危うくラジャーは連れ去られそうに。
それが原因でアマンダとラジャーは喧嘩をしてしまう。

しかし、翌日にはアマンダは喧嘩のことを気にしていない様子で、母と一緒に買い物へと向かう。
だが、駐車場でもバンティングの襲撃に遭い、アマンダはラジャーを連れて逃げる途中で事故に。

救急車で病院へと運ばれるアマンダだったが、ラジャーは行くことが出来ず、徐々に体が透明になっていく。
そんなラジャーはジンザンの案内でたくさんのイマジナリが暮らす図書館に。

ラジャーはそこで人間のイマジナリであるエミリと出会い、この世界のことや自分たちの役割を教えてもらうが…
ラジャーはアマンダにもう一度会いたいという決意をしているのだった…。


やや前半の展開は退屈ではあるのだけれど、、、
ラジャーがイマジナリの暮らす図書館に行ってから、魅力的なキャラがたくさん出てきて、エンジンがかかってきました!

カバの小雪ちゃん、良いキャラたなー!


あと、イマジナリたちの”役割”も素敵な設定で…
必要としている子供たちのもとへ向かうって、なかなか面白い。
しかも、そこで子供のイマジナリになることも可能…ってね。


そして、やはりバンティングのことは展開的にはずせません。
イマジナリを食べては、大人になって失うはずの想像する能力を維持している存在…

終盤は、アマンダ、ラジャー、リジー…そして”冷蔵庫”が(略)
っと、これ以上はネタバレになってしまうので多くは語れない。

冷蔵庫とリジーの関係にウルッと。

そうそう、傘の裏に書かれていることも、涙涙かも…
子供ながらにも、”察する”ことってあるよねー。


ただ1点だけ…
エミリにも何かしらの”救い”が欲しかったな。


映像は非常に綺麗で素晴らしく、緻密に描き込まれていました。
音楽の使い方も良かったと思う♪

エンディングテーマ曲も良かった~!


大人の方が楽しめると書いたが、
もちろん子供でも楽しめるので、ご安心を。

イマジネーションはジブリを継承しつつも、ポノックらしい独自の路線に行っていたように思います。
これからのスタジオポノック作品も楽しみです!
BROOK

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