味噌のカツオ

サバカン SABAKANの味噌のカツオのレビュー・感想・評価

サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)
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1986年の長崎を舞台に、小5男子 2人のひと夏の出来事を描いたオリジナル作品。1986年、わたくしは15歳当時かな。
“80'sリバイバル”なんて言葉を目にするようになって久しいですが、そうした時代感が程よく懐かしく受け止められる物語でもありますね。

展開としては、主人公が ちょっと相成れない立場のクラスメートと2人で、小さな冒険に向かうというもの。

そのさ中、2人は様々な出来事に遭遇はしますが、それらをイチイチ意味あり気にするでなく、深入りし過ぎず(シャレではなく)さばさばとしたものにしているのが好感。

実際に自分たちが子どもの頃に遭遇した出来事って、むやみに理不尽だったり、その後に なんにも意味を持たないことだらけで。
それよりも 友だちとはしゃぐことに意識が向いてたり。あるいは若さというか、幼さが故の気まずさを覚えたり。
そうした描写の数々に、何とも言い難いリアリティを感じましたよ。

物語の終盤に登場するサバ缶、酸っぱいみかん、そして繰り返される「またねー!!」の言葉もたまらないんだけど。
それに続く久田の(おそらく言葉などでは表現できないであろう)感情を受け止めるお父さんの包容力にも もらい泣き…いや、もらい“グッと”というところかな。
伝わってきちゃいました。

間違いなく見て良かった作品であります。
それから、夏休みは「トリトン」の再放送見たよね。
味噌のカツオ

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