OKI

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのOKIのネタバレレビュー・内容・結末

2.8

このレビューはネタバレを含みます


ずっとカオス。
最初から最後まで、母と娘の関係修復 & 妻と夫の関係修復の物語でした。
世界あんまり重要じゃなかったです。

映画のキャッチコピー「ようこそ、最先端のカオスヘ。」が、最高にこの映画の本質をとらえています。最先端の技術を好きなだけ使った、カオスでした。
以上!


......で終わろうと思ったのですが、せっかく試写会に参加させていただいたので、もう少し書こうと思います。
長文になってしまったので、読んでくださる方はお好きな部分のみ、気が向いたら読んでみてください。

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もくじ *全体的にネタバレです*

【1:個人的な感想など】
【2:かんたんな出演者と役の紹介】
【3:何でだろうと思ったところ】一部抜粋
【4:すごいと思ったところ】
【5:マルチバース...って何だろう?】
【6:雑なあらすじ】

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【1:個人的な感想など】

おもしろさが分かりませんでした。私には。終始140分間、ポカーン...でした。完全に好みの問題です。
個人的に苦手な、スタジオA24が関係している作品 (今回は配給)なので、ダメ押しで「本当に自分にはA24作品が生理的に合わないのか?」を検証すべく、試写会に応募したところもありました。
答え:合いません。

ただ、これだけのカオスな作品に、技術や有名どころの俳優さんを惜しみなく使っているところは、むしろ清々しかったです。
俳優さんたちの思いっきり具合も清々しかった。

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【2:超ざっくりな出演者と役の紹介】

★エヴリン・ワン・クワン (ミシェル・ヨー Michelle Yeoh):
主人公。コインランドリーを経営する女性。

★ウェイモンド・ワン ( キー・ホイ・クァン Ke Huy Quan/ 幼少期の芸名:ジョナサン・キー・クァン Jonathan Ke Quan) :
エヴリンの優しく間抜けな夫。クッキー作りが上手。

★ジョイ・ワン (ステファニー・スー Stephanie Hsu):
エヴリンの娘。全宇宙を脅かす巨悪ジョイ・トゥパキ。

★ディアドラ・ボーベアドラ (ジェイミー・リー・カーティス Jamie Lee Curtis):
アメリカ合衆国内国歳入庁、日本で言う国税庁の監察官。ウェイモンドの手作りクッキーが好き。
『トゥルーライズ』(True Lies / 1994年) でアーノルド・シュワルツェネッガーの奥さん役を演じた時は「なんてスタイルがいい人なんだろう
」と驚きました。今回はお腹ぷっくり役。

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【3:何でだろうと思ったところ】 一部抜粋・ぜんぶ把握できません。

その1:本年度(2022年度) アカデミー賞最多11部門ノミネート。(キー・ホイ・クァンの助演男優賞は納得です)

その2:どうしてこの脚本が通ったんだろう?

その3:A24史上No.1、全米大ヒット。

その4:ベーグル、どこ行っちゃったんだろう。(ベーグルでブラックホールより強力な物作れちゃったとか、全然わからなかったです)

その5:映画批評サイトRotten Tomatoesでも95%FRESH!(確かにある意味、フレッシュかもしれません)

その6:指がソーセージ (英語では「Hotdog」といっていました) の世界のくだり。(いるのかな?的な)

その7:ミシェル・ヨー出演。(どうしてOKしたんだろう)

その8:全宇宙を脅かす巨悪・エブリンの娘のジョイ。あっさり親子愛で解決。

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【4:すごいと思ったところ】

★キー・ホイ ・クァン。
エヴリンの夫・ウェイモンド役の俳優さん。馴染みも、見覚えも無い俳優さんでしたが、観始めてすぐに、「この俳優さんすごいな....」と思いました。そう感じつつも、ストーリーから気がそれてしまう事が無かった。
優しく間抜けな夫、夫に乗り移った"別の宇宙の夫"、タキシードを着たエブリンの元恋人、と見事に切り替えて演じていて、子役時代(インディジョーンズやグーニーズ) 以来、映画の裏方さんとして助監督や武術指導などをしてきたそうですが、アクションシーンは流石でした。

★ストーリー。
何となくついていけるので、そこはすごいと思いました。
「全世界を救う!」というのは、まぁ結果的にはそうですが、メインではなく、親子間&夫婦間の関係修復が収まりどころでしたね。

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【5:マルチバース...って何だろう?】

知らなくても何となくストーリーにはついていけます。何となくで。
が、いちおうインターネットで検索してみました。
マルチ (複数) とユニバース (宇宙・世界) を合成した造語で、日本語では多元宇宙などと訳される科学用語。
自分のいる世界とは別に他の世界が複数存在するという理論物理学のことで、「泡宇宙論」と「多世界解釈」の有力な2通りの仮説が提唱されていて、
どちらも私たちが見ている世界、感じている時間とは異なるものが存在している、という点については同じらしいです。
主観では、本作品は「泡宇宙論」の方かなーと思いましたが、公式ウェブサイトには「並行世界」って書いてありますね。どっちなんでしょう...?
もしご興味があれば詳細調べてみてください。

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【6:雑なあらすじ】

コインランドリーを経営する中国系アメリカ人のエブリンは、経営不振と娘ジョイとの不仲に頭を煩わせる毎日。
国税庁の監査官・ディアドラに厳しい追及を受ける彼女は、突然、気の弱い夫・ウェイモンド夫に乗り移った"別の宇宙の夫"に、
「全宇宙に悪がはびこっている。止められるのは君しかいない」と告げられ、マルチバースに蔓延る悪と戦いに巻き込まれ、いくつもの並行世界 (マルチバース) にトリップしまくる。
戦う手段は、異次元に存在する (した) 何千人もの"エブリン" (もちろん、エブリン以外の人も同じように複数存在する)の記憶に"ジャンプ"という方法を使ってアクセスし、彼女たちのスキルを引き出して使うこと。
早々に全宇宙を脅かす巨悪の正体は、エブリンの娘ジョイだと判明。
しかもジョイの本当の目的は、「自分自身が消え去ること」だった。え・どういうこと?? ほっとけばいいのでは? どう収集つけるの??
と思っている間もなく“ジャンプ”と格闘のカオス展開。
最終的には、エブリンは「それでもあなたが大切。一緒にいたい」と伝えて娘ジョイと和解。
優しいだけの役立たずだと思っていた夫ウェイモンドからの離婚の申し出にショックを受けるエブリン。ウェイモンドに「提出した」と嘘をつき、納税の必要書類提出の最終期限を完全無視した為、国税庁の監査官・ディアドラが仕方なく警察連れ経営してるコインランドリーに現れる。全てに嫌気が差してどうでもよくなったエブリンはバットでガラスを破壊。抵抗する気も起きず、佇んでいると、怒り狂っているディアドラに、ウェイモンドが必死に何か言っている。……………とディアドラは表情を変え、諦めた様に大きくため息をつくと、警官に伝える「彼女を解放して」
何が起きたか分からないエブリン。
ゆっくりとコインランドリーの入り口外の椅子に腰掛けたディアドラを追いかけて聞く「ウチのバカ夫が何を言ったの?」
ディアドラは静かに答える「あなたが書類を見たって」離婚届を。だから動揺してこんなことをしたんだろうとディアドラは思ったようでした。彼女も同じ経験をしていた。笑い合うエブリンとディアドラ。
ウェイモンドとエブリンもお互いに大切だと改めて気づく。ハッピーエンド。

全てがどうでもよくなった時、いちばん冷静になれる瞬間かもしれないなぁ…と思いました。

おわり。
お読みくださったみなさま、お時間ありがとうございました。
OKI

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