jjjk

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのjjjkのレビュー・感想・評価

4.6
はちゃめちゃ、やりすぎ、詰め込みすぎ、下品、意味不明、だけどめっちゃ良かった。まさにカオス。

まずは映像体験として、どんなCGにも慣れてしまった時代に、圧倒的な編集力とはちゃめちゃなアイデアで、観たことない絵面を見せてくれるってだけで嬉しかった。なんじゃこりゃ〜の興奮が続く。

といっても、正直序盤の設定をなんとなく理解するまでは困惑した。途中からこの映画の本質的なテーマが分かり始めたのと、なんか良くわからんけど面白いからいっか〜と割り切ったので、理解できない部分を楽しめるかが、ハマるかハマらないかの境目かも。

そして、某youtuberも言ってたように、このギャグや全体的なはちゃめちゃ感はクレしん映画っぽい。一部下品なギャグを含むこの辺が笑えるかどうかも、マジで好みの問題。個人的には手がソーセージの世界とか、石しか存在しない世界とか大好きだった。

ネタバレにならないように気をつけるけど、クリーニング屋の世界のエブリンと、他のバースのエブリンの行動がどのくらいリンクするのか、とか考えると色々複雑になるが、さまざまな世界で下す結論が本当に素敵で勇気を貰えた。特にラストのバトルシーン、暴力ではない様々な方法で争いを治めていく様は斬新かつ感動。

また、事態を引き起こす要因となった、娘ジョイの心の葛藤は、さまざまな生きづらさを抱えている人は共感すると思うし、本当に良かった。ただ終盤、ひとつひとつのエピソードは面白いけど、ちょっと詰め込みすぎでくどくも感じたけど。

良くも悪くも、情報量が凄まじい映画なので、観た後ぐったり。しかし、すごいものを観たぞという興奮と、自分にとっては躓いた時いろんな意味で支えになってくれそうな映画になる予感。暫定今年ベストです。
jjjk

jjjk