ホラー感は薄めだけど、ゾッとするという意味ではなかなか楽しめた。僕はこれくらいのテイストのホラーが好き。
いわゆる不気味の谷現象というやつか、僕は人型人形とかアンドロイドがすこぶる苦手。やつらが人をサポートしたり、慮った発言をすると、「本当は思ってないだろ!いつか反乱起こすだろ!」って戦々恐々になる。
ミーガンはその究極体。AI搭載の人形で、人の感情も読み取ってどんどん学習していくって、そりゃそういう末路訪れるわな…って感じですよ。僕は最新の電子機器とかAIとか本当に疎いんだけど、使い方を覚える気がないとかだけじゃなく、人間がやろうとしたこと先回りしてくる能力が不気味だからなんです。ただ、現在でさえ徐々にAIに取って代わられる仕事が増えてるのだから、全然絵空事ではなさそう。
主人公のジェマを演じたのは「裏切る彼女」ことアリソン・ウィリアムズ。仕事バリバリ、子供と接するのが苦手って役柄がハマってたし、そういうキャラがホラーの主人公なのはとても共感と好感が持てた。家庭を持たない選択をした人間の気持ちに寄り添ってくれるというか。
そして、この映画の気持ちいポイントは、ミーガンが暴走しても、基本的に殺害されるのは観客にとってもやな奴だけなので、ストレスがない。ミーガンこわ!ともなりながら、やれやれ!っていう気持ちにもなる。
続編の制作も決定してるらしいし、このままアイコン化するとどんどんチープになりそうだけど、本作単体で見るととっても良質な娯楽作でした。誰でも楽しめるので万人におすすめ。