なつ

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのなつのレビュー・感想・評価

3.0
トラブルだらけの家族と倒産寸前のコインランドリーを抱えていたエヴリン。ある日、別の宇宙(ユニバース)から来たという夫のウェイモンドが現れる。突如、世界の命運を任されたエヴリンは、想像もしていなかった戦いに巻き込まれていくストーリー

第一印象は凄くぶっ飛んだSFコメディで展開についていくことに必死だったけれど、1番伝えたいのは家族、親子の愛がテーマだった。
一見、カオスかと思いきや誰にでもある日常を描いている。ただ観ていて斬新な設定でストーリーなため、この世界観に馴染むには多少時間がかかった。

まず最初のポイントだったのは、人生はいろいろな選択肢があって、たくさんの可能性もあった自分を経験したが、最終的にはやっぱり後悔はしても現在の自分がいいと言ったエヴリン。考え方や私見を変え、今の自分をありのまま受け入れるエヴリンに、私もそうでありたいと思えた。

また娘のジョイとの戦いも、結局何気ない親子の日常のケンカにみえる。時々ででくる下ネタは思春期特有な感覚で、誰でもありえる悩みも持つ同性愛の娘そのものだった。

現在の自分と問題だらけの家族を受け入れるエヴリンが導き出したのは、今ある家族へのありのまま愛そうとする優しさだったんじゃないでしょうか。
なつ

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