男はくらいよ監督さそり

テオレマ 4Kスキャン版の男はくらいよ監督さそりのレビュー・感想・評価

テオレマ 4Kスキャン版(1968年製作の映画)
4.5
最高!パゾリーニで一番好き。
奇跡の丘にも通じてる。
サイレント映画の様に殆どセリフなく、物語に説明もなく、一人の美青年がブルジョワ一家を狂わせていく(元々狂ってたのか?)
息子は画家、女中は神、母は性に溺れ、娘は自閉症?父は全裸でワアアーと叫ぶ。
全く意味がわからない様で、60年代の家族や社会の不条理さを表現。
そして今でもこの不条理は変わってないというより、むしろ現代の狂気や束縛、解放を描いていて普遍的だと思う。
テレンススタンプが美しく、シルバーナマンガーノが60年代メイクの美しさ
全裸で火山で歩かされたお父さんの役者さんはご苦労さん!駅のストリップはゲリラ撮影だな。
お婆さんに埋められる女中とか全体的に一歩間違うとコメディで、モンティ・パイソンに多大な影響与えてる。
村人の服装が色々な色彩でパゾリーニの画家としてのセンス感じる。モーツァルトが効果的に使われ、エンニオモリコーネの音楽も良い
変な絵がベーコンと思ったらやっぱそうだった。ラストタンゴインパリでも使われてる
あ!家族ゲームの元ネタだ