さくらもち

すずめの戸締まりのさくらもちのネタバレレビュー・内容・結末

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

新海誠の最新作を楽しみにしていた。
だから、原作小説は予約して買い、公開日までに読み上げて、映画本作に期待をしていた。


だけど、見終わった後の私の感情はなんとも言えない落胆だった。

前二作にはあった劇中音楽の調和感とかぴったりはまる爽快感とかそういったものが今回は感じられなかったから。心に染みるモノローグとか、言葉とかそういったものも。

監督自身が、『君の名は。』瀧くんに『天気の子』は須賀さんに感情移入して書いていたが『すずめの戸締まり』にはそれがなかったと言っていたが、そういったものも要因にあるのかなと。

東北大震災の被災者のはしくれとして、あの震災のことを真っ向から描いてくれた姿勢は素晴らしいと思う。
観客がみたいものを作らなくてはいけないという重圧も大きいだろう。

だから、悪いことは思ってもあまり言いたくない。

今は、メジャーで戦うに連れて作家性を失っていくという事実を、苦く感じながら、世間がどれだけ評価してくれるのかを見守っていたい。


余談
公開初日に見たとき、隣の席が外国人のカップルだった。
外国人の映画の見方はとても素直で、その反応を聞いているのが楽しかった。
椅子が動くシーンになると笑ってたし、狙ってる笑いどころでは必ず笑ってた。
たまきさんとすずめのけんかでも笑ってたのは、悲しかったけど。
日本にいながらにして、外国人の素直な反応が聞けるのは貴重だった。新海誠映画は外国人の方が多く観にきてて驚いたし、嬉しくもあった。
さくらもち

さくらもち