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生きる LIVINGのcocomilk8o8のレビュー・感想・評価

生きる LIVING(2022年製作の映画)
4.0
『Living』
黒澤明監督映画のリメイク版

こちらも泣けた。。。そして人間という生き物の「生きる」ことを今回も考えさせられた。

公務員のウィリアムズはミスターゾンビと陰で言われるほど、虚無の中で生きてきたが、ある日彼は余命半年と言われて。。。

黒澤明監督の『生きる』は私が10代の時にTVで見て、感動した作品であり、黒澤明監督の作品の中でもこの作品と『悪い奴ほどよく眠る』が一番好き。名作中の名作だと思う。

黒澤監督の作品を見たのが大変昔なので、今見たらどう思うのかは分からないが、このイギリスのリメイク版だけでも泣けたし、「生きる」ことの難しさと優しさや勇気も同時に改めて考えさせられた。

人は怠惰な生き物で、何か枷をつけないと行動出来ない生き物。だから老いや死が必ず存在する世界にいるのだろう。
気付かないまま終わる人もいる中で、それまでがどうであれ、最後に何か気付けた人は幸せだと思う。

最初の余命を宣告され、知らない男性と飲み歩くシーンはちょっと長くて退屈だったが、その後の展開は、ゆっくりながら、ウィリアムズとピーター、そして最後のウィリアムズの心の癒しとなる女性マーガレットとの関係を丁寧に描いていて良かった✨

もう一度黒澤監督の『生きる』が見たい。
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