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生きる LIVINGのomdのレビュー・感想・評価

生きる LIVING(2022年製作の映画)
4.1
「生きる」という言葉は現在形だけど、それを描くのをこの映画では過去形でやっている。つまり、主人公の「生きる」は過去形として、周囲の人々によって語られる。だからそこには「事実はどうだったのか?」という曖昧さが残る(このあたりがカズオイシグロ的だ)。

疑いたい人はその過去をすぐに忘れてしまう。しかし信じたい人はそこに奇跡のような「生きる」を垣間見る。最後のブランコのシーンは、そんな瞬間なのだと思う。
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