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生きる LIVINGのmaiのレビュー・感想・評価

生きる LIVING(2022年製作の映画)
3.5
『生きるとは、問われていること、答えること、自分自身の人生に責任をもつことである』
ヴィクトール・E・フランクル
この言葉を思い出す。

ひとは怠惰で常に不安である。
だから、いつもすべてが諸行無常であることを忘れてしまうし、忘れようとする。自分の死さえも。
そうしているうちに、日々ひとは自分自身に選択の意味を問わなくなる。
「役割」や「みんなと同じ」という他者や空気に依存して選択の自由と責任を委ねてしまうのだ。
しかし本当は選択への意思こそが唯一、ひとがそのひとらしく「生きる」意味なのだ。
死や終わりを強く感じないと先駆的決意性はなかなか生まれないのが、人の悲しい性ではあると感じたりもした。

この映画はメッセージ性が強すぎたこと、
またわざとらしさが感じられて
個人的には映画としてはあまり楽しめずだったけれど、メッセージはとても哲学的で好みではあった。


黒澤明版は昔観て忘れているのでまた観たい。
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