このレビューはネタバレを含みます
『袴田さん再審 検察改めて死刑求刑 弁護団は無罪主張』
おりしも、袴田事件のそんなニュースを目にした後でたまたまネトフリで鑑賞。
純粋に面白かったのもあるが色々考えさせられた。
「三枚の判決文を書いたり消したり書いたり消したり。他人の人生を決める重大判断を下すのは気が重いことです。」
決断とは可能性を切り捨てることだ。
それは責任を伴い恐怖に苛まれる作業でもある。
しかし、決断はすればするほど、
ひとは良くも悪くも鈍化していく。
はじめは優柔不断で苦手だと感じた主人公の納得するまで粘り強く向き合う部分は誠実さなんだな、と最後は好きになった。
普段流してしまう裁判なんかも
ひとつひとつがそのひとの人生を左右するものなのだ。
娯楽として消費するんじゃなく、
そういう怖いもの、大きなことなんだという目線を忘れたくないと感じた。
想起させられたこと
落下の解剖学
TAR
袴田事件