takanoひねもすのたり

キラー・タトゥー 狂気の彫り師のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

2.6
スカリフィケーションが性癖なら、それをきちんと見せんかい!
焼き過ぎたベーコンみたいな皮ぺらで濁してんじゃねぇーーー!
隔靴搔痒シリアルキラー物。

タトゥーアーティストのネイサン(ルイス・カーク)は、気に入った客の女性を拉致ってはぶっ殺すシリアルキラー。
お店に来たお姉ちゃんの要望でタトゥーを彫る→デートに誘い拉致(一応ネイサンの面は良い)→ショッピングセンターのバックヤードでゆっくり殺害解体→被害者の名前を付けてタッパーに入れ冷蔵庫で人肉を保存→時々調理して喰う→余分なお肉はワニの餌に。
そんなこんなで9人の女性が行方不明。

ジャニス刑事から協力を頼まれ捜査に乗り出すエヴァ刑事(ノーリーン・カミスキー)は目星をつけたネイサンに首尾よく接触したものの……な話。

シリアルキラー+カニバリズム。
ネイサンのキャラクター要素に実在の殺人鬼エド・ゲイン(人皮財布や椅子)とジョー・ボール(ワニの餌)を引いているのは分かったし、タトゥーアーティストで特にスカリフィケーションにインスピレーションを覚えるという設定……引いては皮を剥ぐ(削ぐ)行為がお好きなのね……ってのは承知したけど、肝心のスカリフィケーションを施した肌をはっきり映さない演出はどうかと思うん。
映さないなら要るか?その設定?

こっちはどんなデザイン彫ったのかな?って興味があるじゃん!
それを悉く外されるんでフラストレーションたまるたまる。

ネイサンがワニにスタンリーって名前を付けて話しかけてるところはワニの可愛さで許す!!!

Youtuberがアングラサイトから買ったというブラックボックス開封の儀を配信しているシーンが時々挿入され、これ何処に繋がるのか観ていて謎だったのですが。
発注者→受注者という関係、秘密結社への繋がり、ラストのエヴァの潜入と復讐オチへと流れた時には、剛速で(は?)になりました……そんな回収あるかい……伏線が伏線じゃねぇ!

そして許せないのがチェーン!
財布に付けて腰でジャラつかすあのチェーン!
(劇中では鍵でしたが)
そのファッション殺意がわく……ぎぎぎ。

ずっとネイサンのファッションにブツブツ言うてた作品でした、シリアルキラーものとしても中途半端。ブツブツ。