エンパイア・オブ・ライトのcocoのネタバレレビュー・内容・結末

人生を映し出そうとする映画。
闇は光の一部。
静かなのに退屈しない映画。

誰かと一緒にいるということは、その人の傷と一緒にいるということだ。
言語と職場くらいしか共通点のないヒラリーとスティーブン。
彼らは親密になり、お互いの困難を目の当たりにし、傷つく。
でもお互いの語った詩を傷と一緒に胸に抱き、別れていく。
それは観客が悲しい映画を観て励まされた気持ちになることと似ている。
時を超えて違う宇宙から届いたメッセージのように、暗闇の中で触れ合う手のように、見るものの心に触っては離れていく映画。