このレビューはネタバレを含みます
① 1955年アメリカ南部の黒人差別が根強いミシシッピ州で、14歳の黒人少年が、食料品店を営む白人男性とその弟に、親族の前で堂々と連れ去られ、リンチされた挙句に殺され川に捨てられた。
➡️ 驚きの動機は、都会から来た黒人少年エメット・ティルが、食料品店で調子に乗って白人男性の妻に向かって口笛を吹いたから
死体は眼球を抉られ、頭を銃で撃ち抜かれており、首には有刺鉄線で重しが縛り付けられていた。
3日間水に浸かっていたので殴打の痕と合わせて本人確認が難しいほど膨れた状態。
そんな酷たらしい遺体と対面した母親は闘うことを決意して驚きの行動に出る☹️
これは愛する息子を奪われた母親メイミー・ティルの闘いの物語
② 同じような黒人差別の絶望的なアウェイ裁判劇『評決のとき』の展開を期待しながら観ていたけど、現実はそんなに甘くなかった
エンドロールで記される犯人たちのその後で怒りと遣る瀬無さが増す
ただ、この事件がきっかけの一つとなってアフリカ系アメリカ人公民権運動が盛り上がり、幾つもの権利を勝ち取ったのが救い
➡️ 監督が黒人女性〈シノニエ・チュクウ〉なので、一方的に黒人寄りで描かれているから、出てくる白人は全員ほんと憎たらしい😤
発端となった店の中の出来事は妻の証言のみなので真実は諸説あり。
因みに、一番憎たらしい妻役がヘイリー・ベネットだったのが個人的にショック😔
③ 親として観たら今年一番涙が出た映画かも。
遺体と対面する場面で涙腺崩壊した後は、息子を想う場面や「息子のために強くなる」と誓ってから毅然と振る舞う姿を見るたびに涙が溢れてきた😭
行かせた事を死ぬまで後悔して生きたんだろうな