このレビューはネタバレを含みます
前半苦しくて、救われそうになるけど救われないんだろうなと何故か救われないことを願い、結局良いように話がまとまってしまった、フィクションか、と残念に思うけど、景色の綺麗さや主人公の晴れやかな顔で、私がどう思おうが関係ないんだと突き放された。主人公も主人公の母も愛されたかった。愛されたい人と愛されたい人では、愛を紡げない。どちらかが愛すと覚悟を決めないと、衝突するか逃げるかの選択肢しかないことが伝わってきた。
母の「ちゃんと愛してあげられなくてごめんね」というセリフからの怒涛のハッピーエンドへの突き進みで少し残念に感じてしまった。母は変われたのか?このセリフは母のセリフではなく主人公が娘として言って欲しかったセリフ過ぎて妄想のように思えた。クッションで殺しそうになってしまうシーンでも決め手の悪口を吐く母は昔の姿をしており、本当に母の言葉だったのか気になる。
画角や色、特に音が繊細で好きだった。主人公の俳優さんの子供が残っているような演技がすごく良かった。言葉で言えないから、表情やすぐ手が出るところが痛々しくて苦しかった。その苦しさが良かった。男性の介護士さんの存在で安心できた。あの立場大事。
個人的にはラストが好みでは無い……