目を澄ます…目を凝らすでもなく耳を澄ますでもない、この素敵なタイトルに惹かれて、でも劇場で見逃した作品。
早いタイミングでの動画配信に感謝!
一言でいうと岸井ゆきのさんの言葉通りの体当たりの作品。今まであまり感じなかったけど、すごい女優さんです。
耳が聞こえない主人公ケイコはボクシングに惹かれ、聞こえないことを受け入れてくれたジムに居場所をみつける。
自分の前向きな部分を周りは受け入れてくれているが、それだけではない自分もいて…。
主人公は話さない。まわりのセリフや音はあるけれど、想いはすべて体現されることとなり、あるときは字幕さえはいらない。
表情はもちろんのこと、走り方、ミットをたたく音のリズム、姿勢。
彼女のすべてから私達は想いを受け取ることになる。
そのせいかボクシングを舞台にしているのに、とても静かな作品に思えた。
そしてこの作品がコロナ禍の時代であったこと、何年後かにこの作品を見る人には、それがどんな数年間だったのか知ってもらいたい。思い出してもらいたい。
ラスト、ジムが閉鎖することになり、臨んだ最後の試合。ケイコのくだす決断は?諾!