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君は放課後インソムニアのamuのネタバレレビュー・内容・結末

君は放課後インソムニア(2023年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

なんかもうタイトルからして良い。
ジャケットの写真もとても好き。


そして、舞台である石川県七尾市の空気感がとてつもなく好みで、是非行ってみたいと思った。震災の影響などで訪れることが街の人の迷惑にならないか、また逆にエールに繋がるのであればと現在の状況などを調べてみたりした。


調べる中で、原作漫画やアニメーションでの人気が高い作品であること、すでに聖地巡礼マップや市の観光案内など様々な取り組みがされていることを知った。漫画も読んでみたくなった。


眠れないことには理由があって、その理由が二人とも辛いなと苦しくなったけど、単なる共依存ではなくこんなにもキラキラ眩しい青春に昇華されること、とても素敵な空気を生み出していた作品だった。


原作ファンの人にとっては物申したい部分もきっとあるだろうなと未読の自分でも何となく感じたのは、恐らく語らなければ伝わらない大事な部分の掘り下げが甘い印象があった。だけど、この映像作品だけでも私は素直に感動できたし、いい作品だと思えた。言いたいことが出てくるのは原作を読んでからだろうというのも感じている。


この作品を観ようと思ったきっかけでもあった主演の二人がとっても良い。等身大の高校生の感じを素敵に演じていた。途中、じんわりと、ずっと泣きそうになりながら二人のひと夏を見守る自分がいた。森七菜ちゃんは「ラストレター」でも思ったけど古民家が似合うね。


自分が写真(カメラ)をやっているというのが大きいのだけど、作中にカメラ関連のことが出てくると何割にも増して胸が熱くなる。心が動いてシャッターを切る瞬間は本当に尊い。だからひと夏をかけて星空を撮影することも素敵だったけど、丸太がその合間に撮っていた他愛もないひとときや、伊咲が楽しそうに走り出す後ろ姿の写真がすごく好きだった。


さらに、あの丸太からの告白後の伊咲の一言。そしてシャッターを切るシーンはめちゃくちゃに泣いた。すごくいいシーンだった。
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