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決戦は日曜日のamuのネタバレレビュー・内容・結末

決戦は日曜日(2022年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

これから!ってところで切っちゃうラストは上手いこと締めた感もあるけど、これから!ってすぎて、えーってなっちゃった。


宮沢りえと窪田くんが適役すぎ。めちゃくちゃ役に合ってた。クセのない音尾さんを見れたのも貴重。


選挙活動を含め代議士事務所の世界てこんな感じなんだろうなという絶妙なリアリティと、実際の政治家関係のニュースを揶揄と皮肉たっぷりに織り込ませた脚本や演出はところどころ笑え、面白かった。もっと完全にあいつのことじゃんこれ、みたいな人がもう二人くらい出てきてくれたらもっと楽しかったかも。


政治家の世界のコメディといえば三谷幸喜の「記憶にございません!」があるけど、あれも冒頭30分くらいがピークだった。この作品も「各々」のところがピークだったかな。中谷美紀が女性初の総理大臣を演じた「総理の夫」ではその凛とした美人具合からも政治家役にぴったりだと思ったけど、今作の宮沢りえのなんともいえない二世っぷりは石原良純とか長嶋一茂に通ずる雰囲気を纏っていて、何度も言うが適役だった。


まずい(良くない)と思いながらもこういうものだと右に流れ続けてきたこととそれに向き合うきっかけを、あたりまえに飲んでいた事務所のコーヒーで演出したところはなんか良かった。


箱入り娘の政治家の二世という役を細かな仕草や話し方で絶妙に演じてた宮沢りえも、安定感のある窪田くんの演技もとても良くて、脇を固める講演会の方々や記者の人たちなんかも妙なリアリティで全体的に観やすい作品でした。


いろんなパターンの赤いセットアップをどれも着こなしていて、完全にテーマカラーとして植え付けてきたのも画的に上手かったと思う。


おまけ。
ちょっとした役だったけど、田村健太郎さんはやっぱ何を演じても巧いなー。
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