せっ

N号棟のせっのネタバレレビュー・内容・結末

N号棟(2021年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます


心霊スポット言われる廃墟に来た大学生3人がそこに住んでいる住民たちと遭遇し、不思議な体験をしていく話。

ほとんどの人が言っているようにミッドサマー×Jホラー。ただ、私はミッドサマーはそこまで精神やられなかったけどこっちはずっと暗いしジメジメしてるし団地だから狭くて早く出して〜って息苦しくなってくる。こっちのが鬱だったわ。

しかも、ミッドサマーは結局ホルス村のしくみを最終的に否定はしてた(死ぬ瞬間めっちゃ苦しそうに火あぶりで死んでいく感じ)と思うんだけど、今作は割と肯定的なのが胸糞だった〜。最後、主人公が笑顔になるのは同じでも今作は恐らく死んでるのがめっちゃヤダ。死を肯定するなよ。

ただ、この主人公が抱える死への恐怖はすごい共感できる。ほぼ全員は1度は死について考えて夜眠れなくなったことあるでしょ?自分という存在が無くなるのが怖い、永遠の無が怖い、怖いから一度死を体験してみたい。ここまで死について共感させてくれる映画は初めてだったから新鮮ではあった。

主人公は母親が脳死状態で、生きているのか死んでいるのか分からない宙ぶらりんの状態だからこそ、より自分の死についても考えるんだろう。葬式に参加したり、身近な人が死ぬとやたら死が近く感じて息苦しい。それは式が終われば区切りが付くものだけど、脳死の人が近くにいるということは、それがいつまでか分からないけど永遠に続くということに思えて、そりゃしんどいだろうな。
せっ

せっ