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マイ・ブロークン・マリコのmmmのレビュー・感想・評価

マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)
4.1
平庫ワカ氏の同名漫画が原作・未読

惰性的な毎日を過ごすシノイ(永野芽郁)が、
ニュースで親友・マリコ(奈緒)の死を知る。
彼女の魂を救うため、遺骨と旅に出るロードムービー

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前半の展開は、漫画原作だからか
実写にすると少々強引な感じは否めず
…だったのですが、
過去の2人の回想、おそらくシノイには
見えるマリコとのやりとりが、
とても誠実だったので
途中から気にならなくなりました。

辛いことも、痛いことも
楽しかったことも嬉しかったことも
ただただ純粋に、シノイとマリコが
向き合う作品だったと思います。

マリコは心身を壊しつつも、
それをつぶさに言葉や手紙で
シノイに伝えることで救われていた。

シノイはそれを受け止めるが、
全てから守ってやれることもなく
時として、自分本位なマリコに
心を痛めたり、無力と感じたり
それでも彼女もまた自分と関り続ける
マリコの存在に救われていた。

それでも、どうにもならないこともある。
近しくても仲が良くても、やっぱり他者であること。

見る人によっては、ただの美談なのかもしれないけど
2人だけが分かる確かな絆を感じて、
マリコは亡くなってしまったけど
死が二人を分かつことはないんじゃないかと思えた気がする。

旅先で出会う、マキオ(窪田正孝)が、最強な塩梅で
シノイに寄り添うのも良かったし、
彼の一言はとても大きかったなぁ。

これ以上長くしても説明的になってしまうからか
説明を極力省いた85分という短めな作品だったけど
余白の想像のし甲斐がある作品でした。

起承転結がほしい
感動したいって人向きではないかも…


◆おまけの話(増し増し)
永野さんと奈緒さんが過去に共演し、
仲がよいというのはあるインタビューで初めて知りました。
作品のオファーについては互いに探りつつだったみたいですが
これは2人の信頼関係があったからこそ成立する
作品な気がします。
正直、永野さんのイメージをことごとく覆していく仕草は
最後まで慣れませんでしたが(笑)
新しい役に挑む心意気は感じました。

マキオ、あの役はいいなぁ…

社長、口は悪いが間違ったことは言ってなかった…はず。

羊さんの後妻さん、素敵!と思いつつ
素敵なのに、この男の人と結婚しちゃうんだねー
ほっとけないダメ男、やっぱ案外モテちゃうんだねー
という不思議
mmm

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