〈2024/2/12加筆修正〉
物語を否定した、映画という媒体で作ってほしくない、いや作るべきではない92分もある映像集。
この監督の、本作から感じる映画への姿勢は、創作という行為全般に対して誠実だとは思えません。
創作としての物語を否定する映像が垂れ流される本作は、映画としての面白さはおろか、映像としての面白さも皆無でした。
テンポも悪く、会話劇というにはあまりにキレがありません。
眠気しか誘わない映像を観て、完走できる方が凄いです。（一応名誉のために言っておきますが、私は寝落ちすることなく完走しました。完走できたというより完走してしまったと言った方がより正確で、この長いフリが「映画」として昇華されるのはいつなんだろうかと待っていたら、その状態で終わってしまった次第です。私の集中力を返して下さいよ！脳を使って損したわ！といった具合です）
伏線かと思えばそうではなく、意味があると思った演出もちゃぶ台をそっくり返されてしまいます。
初のホン・サンス監督作品でしたが、全部このような気の抜けた映像集止まりなものになっているのでしょうか？
だとしたら、良さがわかる日は一生こないかもしれません。
ハッキリ言って、自分には全く合いませんでした！
