素潜り旬

小説家の映画の素潜り旬のレビュー・感想・評価

小説家の映画(2022年製作の映画)
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ホン・サンス『小説家の映画』をシネ・ピピアで。モノクロからカラーへと変わるというありがちな展開もホン・サンスにかかればゴダール的色調(コンピューターでイジリまくった変にパキっとしたオレンジがかったアレ)で驚きをもたらしてくれるし、公衆トイレの前で長々と立ち話したり、その場所に留まるミニマルな会話劇は「動きすぎてはいけない」(千葉雅也)みたい。かと思えばそれぞれの場所で話す面子は入れ替わり立ち替わりで、ただそこが話すための場所でしかないこと、けれども場所には何かあるというその偶然性。そして繋がりを次々に断ち切っていく「カリスマ」には呆気にとられた。
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