小説家ジュニはスランプに陥っていた。
ソウルから閑静な町に後輩を訪ね、また旧知の映画監督とも偶然再会する。
ジュニの言葉や態度には表れないけれど、どことなく感じる威圧感。それは成功した人ならではのものなのか、本質的なものなのか。
モノクロのスタイリッシュな画に、ただただ日常会話が続く。
世間話や社交辞令の中に、時として緊張感や気まずさも交えながら…
そんな中、人気女優で現在は休業中のギルスと出会い、ギルスを主人公に映画を撮りたいと突然思いつく小説家のジュニ。
そんなに簡単に映画はできるものなの?ストーリーさえまだ出来上がっていないのに、そんなことが可能なの?と疑問ばかり。
そして商業映画を忌み嫌うジュニらしい(?!)作品が完成する。
劇中劇の中のギルスはカラフルで、弾けるようなそして穏やかな笑顔を見せる。
試写を見た後のギルスの表情、屋上に行ったきり姿を現さないジュニ…
始まりから終わりまで、かなりの想像力を駆使しながらの鑑賞でした。