たまさんの映画レビュー・感想・評価

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猫と、とうさん(2022年製作の映画)

3.0

コロナ禍、猫と過した男性9人と、猫たちのドキュメンタリー。
猫の可愛さに、いつまでも見ていられる。

アメリカ人男性は犬好きって、とても理解出来る。大型犬を従えるのが男らしさの象徴と言わんばかりに。
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The Son/息子(2022年製作の映画)

3.5

誰にでも過去を思い出し、あの頃はよかったとノスタルジーに浸る事がある。
出来ることなら、あの頃に戻りたいと。

NYの敏腕弁護士、ヒュー・ジャックマン演じるピーターの元に、元妻が訪れる。
17才の息子
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キャロル・オブ・ザ・ベル 家族の絆を奏でる詩(2021年製作の映画)

3.0

東欧独特の、暗くどんよりとした雰囲気が漂う。

始まりは、第二次世界大戦前夜。
舞台は現在のウクライナ領のポーランド。
そう聞くだけで、国境線が幾度となく塗り替えられ、人種と宗教が入り乱れるモザイクの
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不思議の国の数学者(2022年製作の映画)

4.5

韓国の映画はセンスがいいなぁ

数学とバッハ、全く個性の違うふたつが素晴らしいコラボレーションを見せている。
円周率のピアノのシーンは訳もなく震えた。
エンドクレジットで流れる曲も美しい。

数学は、
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幻滅(2021年製作の映画)

4.0

“幻滅”

幻想からさめること。美しく心に描いていた事が、現実には幻に過ぎないと悟らされること。

19世紀前半のパリ、詩人としての才能と野心を持ち合わせたリュシアンは、地方から意気揚々とパリへ向かう
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セールス・ガールの考現学/セールス・ガール(2021年製作の映画)

4.0

記念すべき初モンゴル映画。

知られざるモンゴル、遊牧民というイメージから抜け出せない自分を反省する。ウランバートル、そこは日本と何ら変わらない世界だった。

オフビートな映画と形容されているように、
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ジュリア(s)(2022年製作の映画)

4.0

人生には、どれだけ分岐点があるんだろう。もしかしたら、今日もそのひとつかもしれない…

ピアニストを目指す女性ジュリアの、偶然と選択の中で、幾つもにも分岐した人生を描く。

たった一度の人生、別の選択
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.0

小さなアパートで繰り広げられる会話劇。
息苦しくなるほどの閉塞感は、画面のサイズとも関係しているのかも。画の薄暗さもしかり。
巨体で身動きの取れない、チャーリーの風貌も相まっている。

チャーリーの娘
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ワース 命の値段(2019年製作の映画)

4.0

同時多発テロによって、命を落とした人たちへの、政府の補償プログラム。

そのプログラムの特別管理人に選出されたマイケル・キートン演じる代理人ケン。命に値段をつける仕事。

その値段が、その人の価値にな
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私のプリンス・エドワード(2019年製作の映画)

4.0

アラサー女性の結婚と偽装結婚を描いた物語。

プリンス・エドワードは香港のある地区の名前、そして主人公フォンの同棲相手の恋人の名前もエドワード。

若気の至りで、かつて微々たるお金目当てに、偽装結婚を
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愛と激しさをもって(2022年製作の映画)

2.5

たまには恋愛ものもいいかもと思って見たけど、ジュリエット・ビノシュ演じるサラに、まったく感情移入出来ずに終わりました。

二人の男と一人の女の三角関係。

サラとジャンは10年近くも暮らしているも、今
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対峙(2021年製作の映画)

4.5

一時も目が離せない緊張感。
たったひとつの言葉に、発した人も、聞いた人も、微妙に変化する表情。
心の動きが静かに静かに表面に表れる。
だから、画面から目が離すことが出来ない。

ほぼ密室での、4人の会
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小さき麦の花(2022年製作の映画)

4.0

“幸せってなんだろう”
ってしみじみ感じさせる映画。

物やお金では決して満たされない、愛情や慈しむ気持ち、寄り添う思い、温もりがそこにはあった。

言わば厄介払いで結婚させられた、貧しい農民のヨウテ
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ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ(2021年製作の映画)

3.0

猫の中でも、ハチワレ白黒猫が大好き!
ルイス・ウェインと妻が世話するピーターが可愛すぎる♡♡♡

19世紀後半から20世紀前半、ルイス・ウェインが生きた時代は、猫はネズミ退治役と軽く見られてた上に、不
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離ればなれになっても(2020年製作の映画)

3.5

弾けるような若さ。
明るい未来しか想像できない若さ。
夢を描き、現実にぶつかり、信念もいつしか消え去る厳しい現実。

だけど仲間に合えば、またあの頃の気持ちが蘇ってくる。

男3人と女1人の人生と色恋
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.5

あらすじをしっかり読まずに、鑑賞するのが好きだ。
想像をしていなかったような展開に遭遇するのが好きだから。
でもこの映画はちゃんと読んでおけばよかったなと思った。

評価の高い映画だけど、ホームビデオ
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それでも私は生きていく(2022年製作の映画)

3.0

レア・セドゥがとてもナチュラル。

色気を排除し、感情も抑え、シングルマザーのサンドラは、子育てと仕事と父の介護と、ただただ忙しい日々を、淡々とこなすよう生きている。

希望の見えない日々の中で、偶然
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オマージュ(2021年製作の映画)

4.5

映画監督が主人公という事で、お洒落で別世界の映画かと思ったら、主人公ジワンはかなり平凡な中年女性。

家庭も集合住宅で親子3人暮らし。生活感剥き出しの部屋。
威張った夫、大学生の息子、家計に余裕もなく
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.0

いるいる、こういう人。
権力を運と実力で手に入れ、高慢になり周りを自在に支配する。
そして保身のためなら、誰かを傷つけることをいとわない
それが主人公ター。

長い、何故そこまで長い?!
講演会のシー
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RRR(2022年製作の映画)

3.5

さすが、エンタメ映画大国インド。
魅せます。
インドならではの勧善懲悪映画。

3時間にあらゆる要素をぶち込んでいる。
家族愛、部族の絆、友情、恋愛、歴史…

それらを心地よいテンポと、迫力満載のアク
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

3.5

レナード・バーンスタインと妻フェリシアを描いた、ブラッドリー・クーパー監督、脚本、主演の渾身の作品。

まだまだヨーロッパ中心のクラッシック界で、アメリカ生まれの指揮者として初めてニューヨーク・フィル
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丘の上の本屋さん(2021年製作の映画)

3.5

出だしから良質さが漂う。
丘の上に佇む、レトロな石造りの建物。でもどこかモダンな雰囲気もあって素敵。
どの時間帯の景色も美しく、温かみを感じる。

そこに店主リベロが営む古書店がある。
その隣のオープ
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

4.5

人生は変えられなくても、生き方は変えられる。

ビル・ナイがいい。
紳士のあるべき姿を体現している。
凛として、寡黙で、思慮深い。

仏頂面だけど、優しさが隠れてる。
同僚たちのと距離感に、まだ階級社
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いつかの君にもわかること(2020年製作の映画)

4.5

“窓”
ジョンは清掃員。
磨く窓から見える、幾つもの世界。
温かな家庭…ショーウインドウのきらびやかな商品…
窓に反射する、街の賑やかな光景。

窓が世の中を映している。
窓の向こう側に見える、それぞ
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バビロン(2021年製作の映画)

3.5

まさにバビロニア王国。
一晩中続く宴、終わらない狂乱。

冒頭から、衝撃的な象の排泄物から始まり、波乱の予感たっぷり。
頂上を極めたハリウッド王国の、栄枯盛衰を描く。

トーキーの大スターと、スターを
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キュリー夫人 天才科学者の愛と情熱(2019年製作の映画)

3.5

知られざるキュリー夫人。

子供向けの偉人の本で読んだくらいの智識だったけど、その人生は100倍くらい波乱万丈だった。

映画としては、完成度が高かった訳では無いけど、あまりに興味深くてグイグイと引き
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To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)

4.0

“北風と太陽”

再生の物語だった。

勝手に、巨額を手にして落ちぶれていく女性を描いたものだと勘違いしていた。
宝くじを当ててから、6年後からの物語。
回想シーンすらなく、その間何があったのか映画を
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3つの鍵(2021年製作の映画)

4.0

ローマの富裕層が暮らす、レトロな雰囲気のアパート。3つの部屋の家族の物語、。

3つの家族には共通点がある。それは愛。
だけど何故か上手くいかない、空回りするばかり。

一度もつれてしまった人間関係を
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ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

3.0

“決して諦めないこと”
“夢を追うのに年齢は関係ないこと”
“孤独なスポーツではなく、チームのスポーツだということ”

64才でフロリダ海峡を泳いで渡るという、偉業を成し遂げたナイアドの言葉。

そこ
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愛する人に伝える言葉(2021年製作の映画)

4.5

「デスクの整理」と呼ばれる、死を受け入れるための心の整理。
わだかまりとの決別。

患者とその家族、医療提供者たちの、死との向き合い方を描いている。

医療提供者と患者の関係が素晴らしい。
患者が生活
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パーフェクト・ケア(2020年製作の映画)

4.0

ロザムンド・パイクが、またもや強烈な個性を発する。

頭が切れて強欲でしたたか。
凛とした美しさをみせる。
そして、彼女の辞書に“負け”はない。

なんとも恐ろしいストーリー。
こんなんじゃ〜うかうか
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ペルシャン・レッスン 戦場の教室(2020年製作の映画)

4.5

“記憶力”

人を窮地から救うのは、機転や勇気や運もある。
ユダヤ人青年ジルの武器は、記憶力だった。

生き延びるために藁をも掴む。
嘘でも出まかせでもなんでもいい、全ては生き延びるための執念だ。
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アフター・ヤン(2021年製作の映画)

3.0

近未来の家族のかたち。

異なる人種の夫婦と、異なる人種の養子、そして人型ロボットとの家族。

多様性の象徴の様な家族も、近未来には当たり前になるのだろうか?
そしてクローンもごく普通に存在している。
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オットーという男(2022年製作の映画)

4.0

大好きな「幸せなひとりぼっち」のリメイクという事で、少し構えてみてしまったけど、トム・ハンクス版もとても温かで素敵なお話でした。
トム・ハンクスってこういう普通の人のが似合ってるなぁ〜

スウェーデン
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.5

そっか〜フェイブルマンズと複数形になっている。
これはスピルバーグ少年だけでなく、家族の物語なんだ。

母から与えられた8ミリカメラで映画を撮ることに夢中になる少年と、穏やかで包容力があり、理系の頭の
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コンペティション(2021年製作の映画)

3.0

お金を持て余した高齢の大富豪。
自身の名誉のために、橋を建設したり、一流のスタッフでの映画製作を思いつく。

ペネロペ演じるかなり風変わりな監督と、アントニオ・バンデラス演じるスター俳優と実力者俳優の
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