ゆずきよ

特捜部Q 知りすぎたマルコのゆずきよのレビュー・感想・評価

特捜部Q 知りすぎたマルコ(2021年製作の映画)
2.6
シリーズの五作目。
今回よりキャストとスタッフが一新されている。
まぁそれはたまにある事なので、なるべく気にしない様にしよう。

物語はマルコという少年が、行方不明のとある人物のパスポートを所有している事から始まる。
先ほどキャストの変更は仕方ないと言いましたが、見せ方の部分やキャラクターに変化があり過ぎて物語が全く頭に入ってこない。
先ず私の好きだった犯人側からの視点や時系列を推理しなきゃいけない映像の差し込みが無い。
これは観る上で私にとってはかなり致命的で、所謂普通の刑事ドラマになってしまったなという感じ。
次にカールのキャラクターが前作と違い過ぎる。
これに関しては原作を読んでいないので、どちらが原作に近いのかはわからないけれど、それなら一作目から作り直して欲しかったな。
カールは不器用だけど、事件の違和感に気付く様な細やかさはあるし、感情を表すのが苦手なだけで、仲間の事は大切にしている。
それが今作だと感じにくい。というか粗暴でワンマンな刑事に見えてしまう。初対面の女性を口説いているのは衝撃だった。
何よりアサドの影が薄い。
これじゃアサドの必要性がまるで無いよ。
ローセも含めてチームである必要性が弱くて、推理もカールが一人で進めて行動もカールがってのは前作でもあったけれど、そこにはチームの尽力があったからね。
物語は原作が良いからだと思うけど、凄く練られていて一癖あって面白かったです。
それ故に残念。

今回の映画で、原作や物語が良くても演出や映像の見せ方で大きく変わるっていうのが改めて良くわかりました。
勿論、最初からこの感じだったらここまでの違和感は感じなかったと思うけれど、でもだとしたらこんなにハマって無かったかなぁとも思うし。
んー難しい。
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