えにし

見えるもの、その先に ヒルマ・アフ・クリントの世界のえにしのレビュー・感想・評価

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その道の先駆者として高名らしいカンディンスキーもモンドリアンもろくに知らない俺なので、このヒルマ・アフ・クリントももちろん初めまして〜の人だったのだけど、どうやら俺だけではなく、大多数の人にとっても初めまして〜の人だったらしい。
偉人ドキュメンタリー映画としてはかなりオーソドックスな内容、というかはっきり言って映画じたいは退屈な凡作だと思う。隣のおっさんも寝てたし俺も寝た。ただその退屈さのゆえんは彼女が世間に「見つかって」からまだ日が浅いことにあるのだろう。すなわちじゅうぶんに研究もされていないのに映画にされちゃったから「なんかすげえ人がいたけど、まだこの人についてはよく分かってないんだぜ!」みたいなうっすい内容になるのも必然的だった、と言えよう。
ひとことで言うなら「名前だけでも覚えて帰ってください〜」って感じ、売れない芸人みたいな映画だった。まあヒルマ当人も存命中には売れなかったわけだが…。ただ彼女の絵じたいは映像越しに見ても尋常ならざる魅力を感じた。実際俺はこのジャケを見ただけで鑑賞することを決めたのだけど、いつか本物を見て圧倒されたい。日本のげいじゅつかのえらいひと、お願いします。
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