『75歳以上の高齢者に死を選ぶ権利を認め、支援する制度〈プラン75〉が国会で可決されました』
倍賞千恵子さんの醸す空気感がすごい。
こんなことあるわけないよなと思いつつも
そうなる可能性も0ではないかもしれない、他人事ではないような気がした。
コールセンターの若い子(河合優実さん)との最後の電話なんかもう虚しくて切なくて悲しくて、、
この映画には冷たさとあたたかさ
冷酷と優しさが2つ一緒にやってくる。
プラン45の、ずるいやり方を
どう受け取るかは人それぞれ。
自由に選べるのなら良いの制度なのかもしれないと思ってしまう怖さ。
岡部の叔父さんの人となりを知っていくのも
胸が痛くなった。
プラン75の餌食になっていくように思った。
早川千絵監督
「脚本を書き上げ、どなたにお願いしようか考えていた時、真っ先に浮かんだのが倍賞さんでした。どんどん追い詰められていくミチという女性を、あまりミジメだとか同情を買うような人にしたくなかったんです。そういう状況に置かれても、凛としていて人間的な美しさみたいなものがある方がいいな、と思いました。加えて仕事をしている女性という役でもあるので、その年代でそれをリアルに演じられる方がいいな、と。倍賞さんの出演作を観て来た中で、特に働いている女性の役が強く印象に残っていて、その働く姿が板についていて美しいなあと思ったので、倍賞さんにもそれをお伝えしてお願いしました」