75歳になったら生きるか死ぬかを自分で選べる時代。
ストーリー自体は孤独な老女のミチと、plan75の推進課で働くヒロムの2人を中心に進んでいく。
ミチは最初こそ懐疑的だったものの、親友の死と、職を失ったことをきっかけにplan75に申し込む。
ヒロムはゴリゴリplan75の接客をしていたが、ある日偶然自分の叔父を担当することになる。半ば絶縁状態だった叔父と親交を深めるようになってから個人の死というものに向き合うことに。
特に起伏があるわけでもなく、空気感で語る演出も少なくない。
個人的には、病院へ向かうミチがバスの車窓からみた陽の光、病院から帰ってきたミチが見渡す夕方の町並み、に全てが凝縮されてる気がする。
こんな感じの淡々としたじんわり系ヒューマンドラマなんだけども、plan75の現実感のなさが気になって仕方がなかった。
いや、それがある前提の話なんだからとやかく言うのは野暮だと分かってるんだけども。
死ぬ前に10万だけもらってキャンセルする人続出じゃない?とか
10万ばら撒くわ、いろんな人件費がかかるやら、財産差し押さえもできないやらで国の財源的には結局マイナスじゃない?とか……
一方でplan75に関わる仕事はありえそう。
死体運搬や遺品処理に外国人労働者を雇うとか、コールカウンセラーを若い世代の働き口にするとか。
よくまとまらないけど、
いろいろ考えさせられる映画だったことは確か。