ハリ中

ザ・ホエールのハリ中のレビュー・感想・評価

ザ・ホエール(2022年製作の映画)
4.8
チャーリーは極度の肥満体型で支えがなければ歩くこともできない。
チャーリーは看護師であるリズと友達で、2人は一緒に暮らしていた。
チャーリーは持病が悪化し、余命1週間。
ある日、カルト宗教の宣教師の青年、トーマスが現れた。
別日には離婚して離れ離れになった娘エリーが現れた。
死までの1週間のストーリー。

こんなにも終わり方が素晴らしい映画はなかなかない。
チャーリーのポジティブだがポジティブではどうにもならない描写。知性的だが自分の体型や食欲は知性とはかけ離れている皮肉が効いている。
エリーを演じたのはストシンのマックス役の子だけどやっぱり問題児、口が悪い尖ったキャラの演技がうまい。
食べるというごく当たり前な行為がここまで怖い描写になるのはこの映画だけ。

常に家の中だけしか映らない。エッセイがこの映画のテーマのひとつでもあるだけあり、家の外の描写は映さずセリフを元に想像させるのも良かった。
ルッキズムや宗教、死生観、愛 他にもいろいろなテーマが綺麗に収まっている。
ラスト10分と伏線がこの映画の評価をあげた。
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