ちぇるごまる

ザ・ホエールのちぇるごまるのレビュー・感想・評価

ザ・ホエール(2022年製作の映画)
3.6
予備知識なしでの鑑賞

後悔はないが贖罪はある…
暗く異臭が漂ってきそうな部屋で孤独に生きる40代大学講師。
学生たちに自分の姿は見せずオンライン授業のみ。
自分は醜い、心も体も…そう思っている主人公。
妻と当時8歳だった娘を捨てボーイフレンドと生きる道を選んだ彼だったが、ボーイフレンドの死後過食症となりその巨漢から健康を害していく。
自らの死を予感した彼は、亡くなる前に置き去りにした愛する娘のために何か出来ないかと願うが、9年振りに再会した娘は不安や葛藤を抱えた孤独な問題児となっていた…

自分の気持ちに正直に生きた主人公だったが、その代償は大きくなっていたようだ。
父と娘が互いの全てを許し合った瞬間に、彼は導かれるように旅立ったのだろう。
演技派な少人数のキャストで、まるで密室劇を見ているかのような感覚。
ストーリー的に嫌いではないが私にはやや難解な作品ではあった。
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