みんと

オリエント急行殺人事件のみんとのレビュー・感想・評価

オリエント急行殺人事件(1974年製作の映画)
3.7
超有名作品を鑑賞。
原作は未読ながら、なんとな~くストーリーが読めちゃうものだからすっかり遠のいてた作品。

いや~違った!全く読めてなかった!と言うかこの結末を読める頭なんて到底持ち合わせてなかった。

冒頭、発端となった事件の継ぎ接ぎ映像に先ずグッと掴まれ、いざオリエント急行に乗り込む辺りからグイグイ引き込まれた。

豪華絢爛な俳優陣はもとより衣装に装飾にと格式高い上流階級の雰囲気を余すこと無く堪能しながらも殺人事件を暴いてゆく流れがなんとも痛快。殺されるべくして殺された被害者はさて置き容疑者それぞれの内に秘めた思いが乗り合わせた探偵によって物の見事に炙り出されてゆく。

なんと言っても名探偵ポワロ役アルバート・フィニーの一瞬引くほどの強烈キャラ。不自然とも思える怪しい気配を醸し出していたのが段々と探偵に見えてくるから不思議。

同監督作品『十二人の怒れる男』を彷彿とさせる密室劇は人数も同じだし展開もとても似てる。
大きく違ったのは推理小説の概念を覆すべく意表を突いた結末。何とも掟破りなオチには呆気に取られたと同時に決して2度目は使えないだろうとも思えた。

鑑賞後はジャケの似顔絵イラストが見れば見るほど素晴らしくて何だか楽しくなる。
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