さすがアガサ・クリスティ。さすがシドニー・ルメット。面白かった。
何度も映像化されて、舞台もしょっちゅうやっている。今もなお色褪せないミステリーの傑作。
映像化してください、舞台でやってくださいと言わんばかりのワンシチュエーション作品。驚愕の真相。
シドニー・ルメット以外に適任な監督はいないだろう。会話劇をやらせたら右に出るものはいない。
アルバート・フィニーが良い味出してる。神経質な髭と髪型、独特な口調、変な姿勢。スマートな格好いい探偵より、こういう癖のある人物の方が現実味がある。頭良い人って変わってるよね。
他にも名優ばかりだった。色んな国の人が集まっている設定だったけど、皆、どこか話し方が独特で、なまりを表現していたのだと思う。人数が多かったが、特徴がきちんとあったのでわかりやすい。監督の演出もさることながら、それに応える役者の実力も見事。
そして、シナリオ。てんでバラバラな人々に共通点が繋がっていくのに驚いた。うわぁそういうことかぁってなった。
こういうとき勘の良い人って損だよなぁ。全然楽しめないよね。自分は最後の種明かしまでちゃんと楽しめた側だった。
