なんとなく興味を持ったので、あまり情報を入れずに鑑賞。
Lingkaran FILMS。
矢野さんの発想は素晴らしい。言われてみれば当たり前だけど、言われないと分からないことがある。道路はまっすぐでなければならないのは、人間の都合であるし、自然視点で考えると「抜き」の流れに逆らっていることになる。
異常気象などが水害を起こしてるのかと思っていたが、そうでもなくて、人間がなんでも固めたがるからなのかも。温暖化とヒートアイランドの関連性には前から興味があったが、温室効果ガスのように間接的に環境に影響を与えるものもあれば、人間が開発を行うことで直接自然を乱し、その報いを受けていたというケースもあったとは。
U字溝とかコンクリで固められた崖とか見る時のイメージがまた変わりそう。
バンドエイドの広告とかでもよく見るけど、自己治癒力よね。人類が滅んだら10万年後には地球は緑だらけになってるとか言うし。回復できるように促すのも医師の役目ということで。
しかし、映画として面白いかと言えば退屈。冒頭から退屈。方向性が見えてくるまでに時間がかかるし、長すぎるような気がする。
矢野氏による説教映画みたいな要素があって、その説教を受ける庭師の見習いの姿とか、マジで不快。そのほか被災した人の悲しみなど蛇足なまでに多くのものを捉え過ぎている。「彼は」「彼は」と多用されるナレーションの存在にも何だか違和感。
制作風景などを聞けばイメージは違ってくるのかもしれないが、自主上映レベルの映画なのかなとすら感じてしまった。
元福島県民としては、「三春」の由来を知れたのでよかった。
考えていることは、面白いしもっと広がっていけばいい。。しかし、映画としてはつまらない。ということで厳しめのこの評価。
自然にメスを入れる医者として、水や空気を司るのは確かに現代のナウシカを思わせたが、宇宙の呼吸とか言い出すと、独りよがりな方なのか、でも理解されるだろうなぁということでこの評価。