あまのうずめ

リボルバー・リリーのあまのうずめのレビュー・感想・評価

リボルバー・リリー(2023年製作の映画)
3.0
明治の終わり台湾にある幣原(しではら)機関で訓練された諜報員小曾根百合は世界各国の要人57人を殺害。恐れられた小曾根だったが突如姿を消す。それから10年が経ち小曾根は東京玉の井でカフェランブルを開いていた。1924年秩父の細見一家が何者かに襲撃されるが息子は床下に隠れていた。小曾根はその事件の新聞記事を見つける。小曾根の相談役で弁護士の岩見は自殺した犯人の行動も不可解だと女給の奈加に話した。


▶︎綾瀬はるか主演のアクション映画。確かに綾瀬のアクションは見どころではあるが、女性主演のアクション映画を散々観てきてしまっているので響いてこない。邦画の限界かと思うと悲しくもある。

財を成した細見欣也の息子慎太を守るスパイとしても物足りなく、陸・海軍の思惑を交えていても浅い。
行定勲監督が共同脚本を書き撮ったからと言えば全て納得な、ザ・綾瀬はるか作品となっている。

ちょい役に野村萬斎、鈴木亮平、橋爪功など豪華なキャスティングながらもジャニーズの人が下士官役とは笑止千万。まだジャニーズに頼らなければならないのかと正直思う。また阿部サダヲの配役が山本五十六でいいのかと戸惑ってしまった。

小曾根の矛盾した反戦宣言よりも細見の「守るために戦う」の方が腑に落ちる。まあ行定勲なので。

ヘアメイクや衣装、美術が当時を彷彿させていたこととエンドクレジットに役名併記なのは良かった。